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デイル・ドーテン『仕事は楽しいかね?』

仕事は楽しいかね?
仕事は楽しいかね?
posted with amazlet on 07.01.07
デイル・ドーテン(著) 野津智子(訳)
きこ書房

作者は米国の人気コラムニストです。

題名からは仕事をやめたいと考えている人向けに感じられますが、どちらかと言うと自分のキャリアや将来像に閉塞感を感じている人や、起業のためのアイデアの見つけ方を探している人向けと言った方が適切かと思います。本書では、過去に起業に失敗し、現在の状況にいらだちを覚える30代半ばのビジネスマンと、成功者の老人マックスとの会話をベースに話が展開されています。「きみの考える、成功のための戦略を話してくれ」とマックスに問われ、自己啓発書から学んだ「目標の設定」と「生きる姿勢を考える」と回答するビジネスマン。しかし、マックスはその戦略を全否定してしまいます。「僕たちの社会では、時間や進歩に対して直線的な見方をしている。(中略)だけど、人生はそんなに規則正しいものじゃない。」と答えるマックス。そして、マックスは「僕がいままでに掲げた目標が一つだけある。(中略)“明日は今日と違う自分になる”だよ」と教えてくれます。

昨今の企業においては、コンピテンシーの考えが広がり、優れた業績を上げる同僚のスキルや行動を分析し、それを標準化して全員に適用しようとする動きがあります。それは全社員の底上げには効果を発揮しているのかもしれませんが、5年10年先の目標を定めて、現在足りないスキルを3カ年計画で伸ばしていこうとするのは個々人のレベルから見るとどうしても違和感を覚える面があるのは否定出来ません。目標や他の人を参考にするというのも重要ですが、人生設計の別な側面を見せてくれる優れた作品だと思います。

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