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船川淳志『ビジネススクールで身につける思考力と対人力』

コンサルタントでMBAコースの講師でもある著者が、ビジネススクールで教えられている教育内容が実際のビジネスで如何に有効であるかを解説した本。導入編、思考力編、対人力編、まとめの4編から構成されています。

導入編では、実際のビジネスの場面でよく見られる問題点を取り上げながら、思考停止に陥らず、かつ組織を動かしていくためには思考力と対人力が必要だと主張します。続く思考力編では、思考力を、枠組みにとらわれず自由に発想をするクリエイティヴ思考と、論理立てて組み立てるクリティカル思考に分け、それぞれの思考ポイントを解説していきます。各節の最初にはいくつかの問題が出題され、それの解答という形で説明が進んでいくため、間違えやすい点との比較も出来るのが優れているところです。対人力編も同様の構成ですが、思考力編(150ページ)に比べるとページ数も少なく(60ページ)、内容的も若干具体性に乏しい印象があります。まとめでは、全体の総括として、思考力と対人力の両面が要求される「ファシリテーター」としてのスキルの重要性が述べられています。

本書のタイトルが“思考力”と“対人力”であるため、対人力編の解説が少ないのは若干寂しいですが、思考力編に関しては文句なしに良書です。解説の中でピラミッド構造やMECEなどコンサルティングツールとして有名なものもいくつか紹介されていますが、思考力という大きなテーマを磨くために如何に有効であるかが明確に位置づけられて解説されており、類書に比べても圧倒的に説得力があります。MBAシリーズの著作は数多く出版されていますが、それらを直接読む前に本書に目を通す意義は十分あると思います。

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