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2009年6月に読んだ本
- 有川浩 『図書館戦争』 メディアワークス 2006年
- 岩瀬大輔 『金融資本主義を超えて―僕のハーバードMBA留学記』 文藝春秋 2009年
- ニコラス・G・カー 『クラウド化する世界』 翔泳社 2008年
- 村上春樹 『1Q84 BOOK 1』 新潮社 2009年
- 西村英俊 『会社は毎日つぶれている』 日本経済新聞出版社 2009年
アニメは見ていない。図書館の自由に関する宣言をベースに、メディア良化法にもとづいた検閲制作を押し進めるメディア良化委員会と戦い図書防衛隊を描いた近未来的な舞台設定は面白い。展開やキャラの立ち方もライトノベルや連ドラ的ではっきりしている。ただ、敵側の思想背景が脆弱であるため、その部分の論理・理屈はもっと肉付けした方が、主人公側の葛藤なども効果的に描けたような気がする。設定がいいだけに、もう少し良い作品になり得た印象。
ライフネット生命保険副社長の著者がハーバード大学のMBAに留学していた際のブログを再編成した記事。ハーバードMBAでの雰囲気や岩瀬氏の価値観と MBA留学による考えの変遷などがよく分かる。岩瀬氏はどんな状況であろうともそこから何かを学ぼうとする姿勢を持った人であり、その時点時点での著者なりの結論が、その時代性(買収ファンドの世間的評価や金融バブルなど)を含めて見ると非常に興味深かった。
とても面白かった。ネットのあちら側にコンピューティングの主流が移ってトレンドを、エジソンとインサルの発電の話と重ねながら展開する方法に引き込まれた。また、過度にクラウド化に楽観的なわけでもなく、後半は技術の変遷が働き方・生き方に与える影響やプライバシーの問題にも踏み込むなどバランスも取れているように思える。クラウド化が社会に与える影響を俯瞰する際にガイドになる良書だと思う。
まだ前編なのでストーリーの部分の評価は割愛。読んでいて感じたのは、これでもかというくらい村上春樹("村上春樹的”ではなく)な小説であること。文章に流れる空気感、現実とのわずかなズレを内包した世界設定、登場人物の会話など、村上春樹の小説を読んでいる喜びみたいなものを感じさせてくれる。
著者は商社・双日の初代社長として同社の再建を果たした人物。この本では、社長としての心構えを説いた内容になっている。社長として就任した人物は、いかに会社を大きくしようかと考えるものだが、著者は毎日多くの会社がつぶれており、今は業績が好調でも小さなほころびから一気に会社は傾くものだと説き、事故や不祥事への初期対応や社内の情報の流れについて何に気をつけるべきか例を挙げつつ解説している。社長としての覚悟が窺える良書。
Comments
西村英俊 氏著書『会社は毎日つぶれている』
リーマンショックまでの名古屋経済は、右肩上がりを信じて疑わないバブル状態でした。
そんな中よく売れた本は、例外なくトヨタ関連のハウツー本で、経済危機や堅実経営を訴える著者は少なく、表面化することはありませんでした。
現在の経済情勢は不透明ですが、日銀発表を信じて頑張ります。
どうなることやら・・・。最近は不安でしょうがないですw
Posted by くま : July 5, 2009 6:34 PM
>くまさん
私は主に金融系のお客様のIT関連の仕事をしているので、昨年10月のリーマンショック以降は景気動向の影響を強く受けていました。その頃よりも見通しは良くなっていたとは思いますが、二番底・三番底なんて懸念もあるので景気は良くなって欲しいですね。トヨタもプリウスを筆頭に環境技術で頑張って欲しいものです。
Posted by tomioka : July 5, 2009 6:41 PM